15文科高第103号
平成15年4月28日
私学部長通知


文部科学大臣所轄学校法人への現物寄付に係る租税特別措置法第40条第1項後段の規定に基づく国税庁長官の非課税承認を受けるための要件の緩和等について(通知)
   
   個人が、土地や建物をはじめとする資産を寄付する際に生ずるみなし譲渡所得は、当該寄付が学校法人等に対するものであって、一定の要件を満たすことについて国税庁長官の承認を得たものについては非課税となりますが、このたび、租税特別措置法(昭和32年法律第26号 以下「同法」という。)第40条、同法施行令(昭和32年政令第43号)第25条の17、同法施行規則(昭和32年大蔵省令第15号)第18条の19の一部がそれぞれ改正され、本年4月1日より文部科学大臣所轄学校法人に対する現物寄付について、国税庁長官の承認を受けるための要件が緩和されるとともに、手続が簡素化されることになりました(なお、同法施行令第25条の17第4項に掲げる要件を満たさない場合であっても、同条第2項の要件を満たす場合には、同法第40条の非課税承認申請書を提出することは可能です。)
   今般の変更点については下記の通りですので、事務処理上遺漏のないようお願いいたします。
   なお、学生数の減少など私学を取り巻く厳しい環境の中で、各学校法人には経営基盤の強化が喫緊の課題とされており、寄付金の受入れはそのための有効な手段の一つです。本件のみならず、特定公益増進法人制度や日本私立学校振興・共済事業団の受配者指定寄付金制度など学校法人への寄付を促進するため、様々な税制上の措置が整備されているところです。これらの制度を活用して寄付金の募集を行うなど、経営基盤の強化に努めていただけますようお願いいたします。


1.    文部科学大臣所轄学校法人(学校法人会計基準に従い会計処理を行うものに限る。)に対する現物寄付については、国税庁長官の承認を受けるための申請書に2.の書類を添付することにより、承認要件を次の通りとすることができること。
@    当該寄付をした者が、寄付を受ける学校法人の理事、監事及び評議員並びにその親族等に該当しないこと
A    当該寄付財産(当該寄付財産を譲渡した場合には、その譲渡による収入の全額又はそれによって取得した財産を含む。)が、寄付された学校法人において学校法人会計基準第30条第1号から第3号までの基本金に組み入れて管理されていること。
B    当該寄付の受入れ及び当該寄付財産の基本金への組入れについて理事会等において決定されていること。
   ただし、申請書の提出時に@の要件に該当していなかった場合、又は申請書の提出時に@の要件に該当しないこととなることが明らかであると認められ、かつ、提出後@の要件に該当しないこととなった場合には、法第40条第2項に基づき承認が取り消されることがある。
   
2.    この特例を受けるために、寄付者が国税庁長官の承認を受けるための申請書には、寄付を受ける学校法人から交付された次の書類を添付する必要があること。
@    当該寄付をした者が寄付を受ける学校法人の理事、監事及び評議員並びにその親族等に該当しないことについて寄付者が誓約した旨及び当該寄付をした者が寄付を受ける学校法人の理事、監事及び評議員並びにその親族等に該当しないことについて寄付を受ける学校法人において確認をした旨を記載した書類
A    当該寄付の受入れ及び当該寄付財産の基本金への組入れについて理事会等において決定されていることを証明するための議事録その他これに相当する書類の写し及び当該決定に係る財産の種類、所在地、数量、価額その他の事項を記載した書類
   
3.    この特例を受けて国税庁の承認を受けた場合には、寄付を受けた事業年度に寄付財産を基本金に組み入れたことを確認できる基本金明細表を、当該事業年度終了の日以後3ヶ月以内に税務署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならず、この提出がない場合には、法第40条第2項に基づき承認が取り消されることがあること。
   したがって、基本金明細表の作成にあたっては、この特例を受けた寄付財産が明確になるよう、この特例を受ける資産である旨を摘要の欄に記載すること。
   
4.    この特例を受けるためには、譲渡を予定している場合であっても、寄付を受けた財産について一旦基本金に組み入れることが必要であり、その旨の決定が2.Aの議事録に掲載されている必要があること。なお、「寄付の受け入れ」、「基本金への組み入れ」、「譲渡の決定」、「譲渡により取得した資産の基本金への組み入れの決定」を同時に行うことは可能であり、その旨の決定を理事会において行う必要があること。
   
5.    一旦基本金に組み入れた寄付財産について、国税庁長官の承認を受けた後に、譲渡及び譲渡による収入により取得した財産を基本金に組み入れる際に、改めて国税庁長官の承認を得る必要はないこと。ただし、基本金の管理状況を記録しておくため、当該決定に係る議事録は作成しておく必要があること。
   
6.    2.の書類を添付した申請書の提出があった場合において、提出の日から1ヶ月以内に承認又は承認をしない旨の決定がなかった場合には、承認があったものとみなされること。このため、申請の期限(寄付後4ヶ月以内)を厳守するとともに、下記申請書及び添付書類について遺漏のないよう留意されたいこと。
   
7.    この特例を受ける場合に、提出すべき申請書及び添付書類等(2.に掲げる書類を含む。)は以下の通りであり、下記に記載のない各表等は、原則として不要であること。
表番号
内容
添付書類
第1表 寄付者の住所、氏名、生年月日、職業等
寄付を受けた学校法人の住所、名称、設立年月日等
・寄付者が死亡している場合、寄付者と申請者の関係(親子等)が確認できる戸籍謄本
第2表 寄付を受けた学校法人の設立年月日及び事業の目的・寄付の目的 ・学校法人の登記簿謄本
第3表 寄付財産の明細及び使用目的
(※   使用目的は、基本金に組み入れる旨記載すれば足り、付表1・2の添付は不要。)
・寄付を申し込んだ事実が確認できる書類(寄付申込書、遺言書の写し等)
・寄付財産の明細を確認できる書類(寄付財産に応じたもの。登記簿謄本等。)
第5表
第6表
理事、監事及び評議員の氏名及び寄付者との関係
(※   「氏名」及び「寄付者との親族その他特殊関係」の欄のみの記載で可。)
(※   第5表・第6表に代えて、既存の理事、監事及び評議員の名簿に寄付者との関係を加筆したものでも可。)
・理事、監事及び評議員の名簿(住所がわかるもの。第5表・第6表の「住所」の欄に記載があれば添付は不要。)
第18表 添付書類一覧表  
その他
承認申請書及び添付書類の記載事項が事実に相違ない旨の確認書
A 当該寄付をした者が寄付を受ける学校法人の理事、監事及び評議員並びにその親族等に該当しないことを誓約した旨及び当該寄付をした者が寄付を受ける学校法人の理事、監事及び評議員並びにその親族等に該当しないことの確認をした旨を記載した書類
B 寄付の受入れ及び寄付財産の基本金への組入れについて理事会等において決定されていることを証明するための議事録その他これに相当する書類の写し
(※    他の議題の部分を省略したもので可。ただし、理事会等において決定した日が確認できる部分は省略不可。)
C 学校法人会計基準に準拠し処理されている旨を確認した監査報告書の写し
(※    ない場合には、私立学校振興助成法第14条第1項に規定する文部科学大臣の定める基準(学校法人会計基準)に従い会計処理を行う旨の確認書又はその旨が記載されている寄付行為の写し)